強迫性障害とは

 強迫性障害とは、湧き上がる不安や不快感に耐えられず、それを払拭するために決まった行動を繰り返すという精神疾患です。不安障害の1つという位置づけにあります。
 湧き上がる不安や不快感を強迫観念、繰り返す決まった行動を強迫行為といいます。
 例えば、「手が汚い気がする」という強迫観念が湧き上がると、何回も手洗いを繰り返してしまいます。また、「戸締まりしてないのではないか」と不安になると、何回も窓が閉まっているか確認したり、鍵がかかっているか確認したりします。
 強迫性障害の症状というのは日常生活に支障をきたすほどのものです。例えば、手洗いだけで1時間もかかってしまったり、戸締まりを確認しすぎるあまり遅刻してしまったりするのです。ここが単なる心配性とは違うところです。

強迫性障害の症状にはいくつかのタイプがあります

 「周りが全て汚く見える」「手を洗い続ける」「鍵を何度も確認する」「物が捨てられない」などなど、強迫性障害の症状にはいくつかタイプがあります。

  • 汚染不安・・・世の中のもの全てが汚く感じ、手洗いを続ける
  • 確認強迫・・・外出のとき戸締りを何回もせずにはいられない
  • 加害不安・・・人を傷つけてしまうのではないかと不安になる
  • 侵入思考・・・ふとしたとき、嫌なイメージが頭に浮かんでくる
  • 強迫的溜め込み・・・大事なものを捨ててないか気になり物が溜まっていく
  • 強いこだわり・・・特定の数字ややり方に対する強いこだわり

強迫性障害の好発年齢は10代〜20代

 強迫性障害が発症しやすい年齢は、男性は19歳〜20歳、女性は20歳〜25歳とされています。比較的若いうちに発症する病気です。思春期の終わりから青年期の始まりまでの間で、ストレスを感じた時に発症することが多いようです。高齢になって発症することはほとんどないといわれています。

強迫性障害は世界中で起こっている病気

 1994年に行われた調査により、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアでの強迫性障害の有病率は約2%という結果が出ました。そして、人種や社会情勢、教育レベルなどにあまり関係なく、皆に起こる病気であることが分かりました。
 アメリカでは、強迫性障害はうつ病の次に多い精神疾患であり、統合失調症よりも多いと報告されています。
 このように、強迫性障害は特別な病気ではなく、誰にでもかかる可能性のある病気です。

強迫性障害かもと思ったらまず病院

 強迫性障害は適切な治療で治る病気です。強迫性障害かもしれないと思ったら、まず病院です。専門の医師が診ないと診断はできません。
 強迫性障害の方は、受診を嫌う傾向にあり、早期治療が十分ではないようです。現在、強迫性障害の治療は進んでおり、薬物治療や認知行動療法が確立されています。このサイトを見て、自分が強迫性障害ではないかと思う方は、医療機関で専門医の受診をおすすめします。強迫性障害の方は、なかなか病院に行く気になれない人が多いようです。しかし、強迫性障害は、放っておくと症状が悪化することが多い病気です。早期発見、早期治療を心がけましょう。

強迫性障害で有効な治療は薬物療法と認知行動療法

 強迫性障害の治療には、薬物療法と認知行動療法があります。薬物療法では抗うつ薬を服用します。認知行動療法では、主に行動に働きかけることで、認知も改善する方法をとります。強迫性障害は、治療法の確立されている病気です。医療機関へ行き、正しい治療を受けましょう。