強迫性障害の体験談

完璧に生きようとすることをやめ、グレーな生き方を選んだ

30代女性、当時20代

 

発病までの背景

 私は幼い頃から父に厳しく育てられました。父が敷いたレールの上を走り、少しでも外れると居場所が無くなってしまう程、自由がない状態でした。20歳を迎えるまで監視されていました。
 完璧主義の父にとって失敗や挫折は許されません。私も父の期待に答えたい、父から愛されたいと強く思い、必死に努力し、完璧な子供を目指していました。
 ある時、私にとって大きな挫折を味わうことになります。父に勧められて入学した大学を中退したのです。それがきっかけでうつ病を患ってしまいました。さらに悪いことに、その直後、強迫性障害の症状が出るようになりました。

 

私に現れた強迫性障害の症状

 私の強迫性障害の症状は2種類ありました。どちらの症状が出ても、不安で何度も考え直してしまい、身動きがとれない状態になります。それで、生活に支障が出てしまい、精神的に辛かったです。
 1つ目は外出する際に、鍵を閉めたか、電気は消したか、ガスは閉めたかなど、自分の不祥事で家族に迷惑をかけてしまうことが怖く、何度も確認をしに帰ってしまうことです。当時はうつ病を患いながら、フルタイムで仕事をしていたのですが、出勤する際にどうしても気になってしまい、何度も確認をするので遅刻することが多かったです。
 2つ目は自分の行為が正しいのかどうか不安になり、一日の出来事を全てメモをし、確認作業を欠かさずに行うことです。少しでも不安に感じることがあれば、母のところにメモを持っていき、自分の生き方が正しいかを繰り返し聞きました。
 母も嫌気がさし、私が近付くと逃げるようになり、孤独感に襲われる日々でした。

 

私が行った治療

 私の治療法は完全に薬物療法でした。心療内科は相性が合わないことが多く、なかなか選ぶことが出来ず、苦しみました。
 うつ病のカウンセリングの際に強迫性障害と診断されました。診断される前は精神安定剤を一種類飲んでいたのですが診断後はルボックスがプラスされ、症状が悪化する度に薬の種類と量を増やされていきました。
 通院するうちに薬をどんどん増やされることに疑問を感じ、自分で症状を改善する為に心身共に休息させることを決意しました。薬物療法は薬を飲むことで症状を和らげることが出来るはずなのに、薬を飲むことに依存してしまい、薬がなしでは生きられない状態になることに恐怖を感じました。
 医師からは強迫性障害はうつ病の延長の症状と教えられたので、うつ病自体をしっかり治すよう、生活習慣を見直し、改善するよう決意しました。

 

その後

 1年が経ち、症状が出る確率が徐々にですが減っていきました。
 心が不安定になると症状が表れ、生き方に疑問を感じたり、完璧に生きることが出来ない自分を責めたりしましたが、息を抜いて生活する習慣をつけることで改善に向かいました。
 改善して感じることは、人間はグレーの生き方が一番、心地良いということです。今まで、白黒ハッキリさせないと気が済まず、結果が全てだと思い込んで生きてきました。しかし、中間のグレーを作ることでこれでも良いか…と割り切れるようになりました。
 完璧に生きること程、辛いことはないと思います。

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